【独自】Microsoft、組織用 Teams デスクトップ版のバージョン 2 を準備中か

どうもみかちです。

このネタは海外勢も恐らく取り上げていないと思われ、これが一番早いと思います。

Teams のデスクトップ版は、現在 Electron ベースで作成されていますが、メモリ食いだったり、Chrome 108 と言っているときに Chrome 96 ベースのままで止まっていたりしていて、トークンが平文という噂も出たりしているという、ちょっとアレなシロモノだったりします。

2021 年夏頃に、完全に作り直されて Microsoft Edge の WebView2 ベースに書き換えられるという噂が海外中心に回りましたが、その後は音沙汰無しの状況が続いていました。

しかしながら、突然この状況に少し変化が生じたようです。

GitHub 上にある公開リポジトリに変化

Teams デスクトップアプリ版のバージョン番号などの情報を公開している Microsoft 内部からのリポジトリGitHub 上にコッソリ公開されています。

このリポジトリの中の「src」というディレクトリの中に、今まで「v1.0」というディレクトリしか存在していなかったところに、「v1.0 + v2.0」というディレクトリが新規に作成されたことを確認しました。このディレクトリが作成されたのは 2022/11/13 04:40 (日本時間) のようです。

この「v1.0 + v2.0」ディレクトリの中に、更新展開リング (いわゆる更新の段階分けですね) ごとにディレクトリがまた作成されています。

このうち、「Ring 1.5」・「Ring 1.6」・「Ring 2」ディレクトリの中に、個人用 Teams を示す「Consumer」ディレクトリだけではなく、組織用 Teams を示す 「Commercial」ディレクトリが新規に作成されています。

ここに格納されている ps1 ファイルというのは、PowerShell スクリプトを記載したファイルのようです。

この PowerShell スクリプトを実行すると?

ここを開くと、このようなスクリプトが記載されています。これをコピペして PowerShell ウィンドウで実行してみます。

実行すると、最新バージョン番号、いつリリースされたか、ダウンロードリンクが生成されました。

なるほど、msix ファイルとしてダウンロードできるようです。

ダウンロードしてインストールを試みる

この URL にアクセスしてみると、普通に msix ファイルが落ちてきました。このまま開いてみましょう。

こんな画面が出てきました。やはり Teams のプレビュー版のようです。

インストールは即時に完了して、プレビューに切り替えて使用するかどうかの選択が表示されました。

プレビュー版を使用することを選択すると、一般公開されている Teams でサインインしていたアカウントが自動的に表示されました。


しかし、プレビュー対象者ではないということで、使用をお断りされてしまいました。とはいえ、エラーメッセージも日本語化されているようで、案外早くリリースされそうな雰囲気です。

もう少しだけ詳しく見てみる

タスクトレイ (通知領域アイコン) を右クリックすると、バージョンなどの情報を軽く見ることができるようです。

やはり今のところは WebView2 の Edge バージョン 107.0.1418.62 ベースのものが使われているようです。

これによって何が変わるのか

今の Teams はメモリを 1 GB 以上消費して、かつ段々重くなっていくアプリですが、Edge ベースになることで多少軽減されることが期待されます。

また、Electron ベースの場合は Chrome 96 ベースのまま一向に更新されず、セキュリティホール潜在的に残り続けていると考えられますが、Edge の WebView2 ベースになることで、更新が遅れても、ひとつ前程度のバージョンを維持するくらいには早くなることも期待できるといえるでしょう。

いつリリースされるのだろうか?

これからホリデーシーズンなので、おそらく今年中にということは流石にないと思われます。早くて 2023 年春ですが、Microsoft Build 2023 イベントでの発表、その後のリリースというシナリオが最も現実的かもしれません。とはいえ、このエラーメッセージの状態などを見る限り、遅くとも来年中にはリリースされるのではないかと予測しています。