メイン PC を i7-12700 に換装しました (換装作業以降編)

どうも、みかちです。

i7-12700 に換装した話の続きです。書くって言ったからには書きますよ。案の定、乱文かつ長文なので、その点は本当にご容赦ください。

今回は後半記事として、換装の時の話から、使用感に関するレビューまでを書いていこうと思います。

 

ちなみにまだ前回の記事を読んでない方は、ぜひ読んでおいてくださいね。

wicachi.hatenablog.com

 

前回の記事をもう読んでいる方は、続きを読む からどうぞ。

注文した i7-12700 と ASUS マザーボードが届いた

注文したのは、この 2 つの製品でした。私の場合はドスパラから購入しましたが、参考までに楽天のリンクを貼り付けておきます。

いよいよこの 2 点が届き、初めてのマザーボード交換、CPU 装着に踏み切るのでした。

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いよいよ換装作業

ブログとか書く気無かったので、あんまり写真を撮ってませんでした。すみません。

マザーボードの取り外しと取り付け

これまで使用していたマザーボードに取り付けられている、ケースとのねじ止めを取り払い、新たに買った H670-PLUS D4 を同じ位置にセットして、ケースとのねじ止めを同じように戻すだけでした。ですが、マザーボード側の差込口の差により、ケーブルの取り回し方が変わってくる部分が3か所くらいはありましたので、マザーボードが外れているうちに、配線の取り回し方を変えたり、結束バンド等を取り払いました。

※写真ありません…。今にして思えば、作業後の状態を撮っておけばよかったと思っています。次回掃除の時にでも撮影しようと思います。

CPU をマザーボードに取り付け

いよいよ LGA1700 ソケットとのご対面。初期状態では、マザーボード側のソケット部にプラスチックカバーが付いていますが、取り付ける直前までは付けたままで作業します。というのも、その中のソケットピンは、当たり方が悪いと、軽く物が当たっただけで簡単に破損してしまうからです。ソケットピンを壊すと、Intel の場合はマザーボードを買い直し 修正: マザーボードメーカー等によるマザーボード無償修理または有償修理*1AMD の場合は CPU (!) を買い直す羽目に陥ります。

結論から言えば、無事取り付けは完了しました。下記画像は取付完了後の図です。

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最初に、CPU の右側にある細長い針金みたいなものをストッパーから外して上に持ち上げると、CPU の周りを押さえている金属カバーのロックが外れます。ロックが外れたら、金属カバーを慎重に手で上げて開きます。開いたところに壊れやすいソケットピンが見えるので、CPU の向きを間違えないように、枠の中にそっと置いて、あとは元に戻すだけです。元に戻すときに、最初についているプラスチックカバーは簡単に外れます。
CPU のソケットをロックするときに、最初に上げた針金みたいなやつを、グッとそこそこ強い力で押し込む必要があるので、CPU やマザーボードが壊れやしないかヒヤヒヤしますが、向きさえ間違っていなければ心配に及びません。ロックした後、大丈夫かとは思いますが、金属のカバーがパカパカしないかは一応確認しておきましょう。

CPU クーラーの取り付け

私の場合は、これまで使っていた「虎徹 Mark.Ⅱ」を再度取り付けましたが、LGA1700 は、見ての通り縦長の形状になっているため、ほとんどの CPU クーラーはそのままでは、マウンティングパーツに互換性がありません。有名どころであれば、既存 CPU クーラー向けのマウンティングパーツが単体で売っていたり、LGA1700 に最初から対応している CPU クーラーがラインナップされていると思います。

リテールクーラーも付属はしていますが*2、正直 i7-12700 だと高負荷時に冷やしきれない可能性があるため*3、少なくとも虎徹レベルのものは用意した方が良いと思います*4

CPU グリスを塗ることを忘れずにご注意ください。さらに、虎徹などのヒートシンク型クーラーをつける方は、保護フィルムの剥がし忘れも無いようにご注意ください。*5

あとは周囲のパーツを元に戻すだけ

元に戻すだけと書きましたが、電源コネクタや、フロントパネル関係のコネクタ、メイン メモリ、SATA コネクタ類、ファン関係のコネクタ、PCI-E に挿していた追加パーツ…など、元に戻すべきものは、ユーザーによっても違いはありますが、非常に多岐にわたります。

ちなみに、「ここに来て今更言うのかよ」感はありますが、ちゃんと、交換後のマザーボードのコネクタの数が、これまでに使用していたコネクタの数以上用意されていることは、マザーボードの選定時に確認しておくべきです。「LGA1700 向けのマザーボードであっているか」の次に重要です。

換装の最終確認

すべてのパーツを取り付けたら、蓋を閉め…ずに、一度電源とモニター出力のケーブルを繋いで、UEFI の画面が表示、各種パーツが認識されていることや、すべてのファンが正しく回っていることを確認してください。モニター出力の端子については、PCI-E にグラフィックボードがあるのであれば、その端子を使用してください。

取り付けたマザーボードやパーツ等によって詳細な内容は違いますが、このような画面が表示されることがほとんどです。CPU の型番が正しいか、メイン メモリ容量に相違ないか、SATA ポート等が正しく接続されて認識しているかや割り当て順が間違っていないかを確認してください。

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もし、ここで電源が付かないのであれば電源コネクタの差し忘れ、電源は付くが UEFI に到達しない場合は CPU や CPU ファンの異常などが考えられます。グラフィックボードから出力しようとして、画面が出ない場合は、マザーボードからの出力はどうかも試してみてください*6

幸いにも私の場合は一発で上記の画面を拝めたので、ケースを元に戻し、すべて元通りの配線に戻しました。

換装に掛かった時間

不慣れかつ手先不器用なので、最初に PC ケースの外側の配線を取り外してから、新しいマザーボードUEFI 画面を拝むまでの間で、2 時間と少しほど経過していました。

正直、初めてだったものですから、色々手づまりして調べ直してるうちに、3 時間はゆうに超えるのかなぁとか思っていたので、案外スピーディーに終わった方ではないかと思っています。

いよいよ i7-12700 の性能とのご対面

換装後の Windows 環境について

一般的には、CPU を換装したら、Windowsクリーンインストールするというユーザーが多いようですが、なにぶんそれまでに 2 時間超経過して疲れが見えてきていたことや、i7-12700 に換装した後に大きな不具合が無ければ、当分の間は i7-8700 時代と同じ Windows 11 環境のまま継続して使用することにしました。

最初に感じた大きな違い

まずはタスクマネージャーを開いて…と言いたいところでしたが、それ以前の段階で大きな違いを感じました。

それは、予想外にもスタートアップ時における各種アプリの起動のスピードです。私の場合、現時点ではスタートアップしているアプリが非常に多く、i7-8700 の頃は 30 秒ほどは時間が掛かる状況でした。この時間のかかる状況については、「NVMe SSD が無く、SATA3 SSD で運用しているせいかなぁ」と思っていました。
今回、SATA3 SSD のままで i7-12700 に変えた後、10 秒以内ですべてのスタートアップアプリの起動が完了してしまいました。

どうやら、スタートアップの遅さは、SATA3 のせいではなく、CPU のせいだったようです。「NVMe SSD を追加するのは、容量が足りなくなるまで、もう少し先でもいいかなぁ」とすら感じているほどです。

実のところ、これだけでも満足しています。

タスクマネージャーで壮観の 20 スレッド表示

これに関しては完全に自己満足でしかないのですが、これまでの i7-8700 では 8 スレッドしかありませんでしたが、一気に倍以上の 20 スレッド表示となりますので、満足感がマシマシになることでしょう。というか、私自身、満足感マシマシです。

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ゲームは?

今のところ、RTX 2070 を使っています。ある程度有名どころのゲームについては、少しばかり画質を調整すれば、普通に遊べるレベルです。そもそも GPU パワーにそこまでの余裕が無いので、フレームレートの向上という意味では、それほど大きな差を感じませんでした。

Forza Horizon 5

最高プリセットでのベンチマークでは、i7-8700 が 44 FPS、i7-12700 が 42 FPSと、誤差でなぜか i7-12700 が低い結果になりました。ですが、そもそもバックグラウンドアプリの条件を、めんどくさがって統一していなかったことや、1 ~ 2 回試しただけなので、細かい数値の差については無視できるのかなと思っています。

そうした前提のもとにこのデータを見ると、感覚でも分かっていたことではありますが、ゲーム自体では CPU よりも GPU のパフォーマンスが頭打ちになっていたようです。

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i7-8700 での Forza Horizon 5 ベンチマーク

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i7-12700 での Forza Horizon 5 ベンチマーク

しかしながら、ベンチマークに現れない部分として、レース中の画面でポーズメニューに入るときに感じていた 1 秒ほどの読み込みのような突っかかりが無くなり、非常にスムーズにポーズメニューが表示されるようになるなど、ゲーム内メニュー表示周り処理の安定性が高くなったように感じます。

また、FH5 を遊んでいるときに、CPU 側が i7-8700 のときはクロック上昇して 80 ~ 100 % を推移していたのに対し、i7-12700 にしてからはあまりクロック上昇せず 40 ~ 50 % を推移するようになりました。いずれにしても、グラフィックボード側の冷却ファンがフル稼働しているので、非常に煩いことには変わりありませんが、CPU ファンの回転数が落ちたためか、煩い中でも、以前よりほんのわずかに静かになったことを感じます。

CINEBENCH R23 におけるベンチマーク

ある意味ド定番になりつつあるベンチマークですが、何も考えず、回した結果がこちらです。何も考えていないので、FH5 のベンチマーク同様に、あまり条件は揃っていないことに注意して、あくまでも傾向をつかむための参考値としてお考えください。

下記の結果からすると、マルチスレッドの場合は、従来の 3 倍近くの CPU 性能と見てよさそうな感じです。

i7-8700

マルチスレッド: 7950
シングルスレッド: 1100

i7-12700

マルチスレッド: 20600
シングルスレッド: 1750

換装した感想

まるで RTA を終えたばかりの走者みたいなタイトルですが、
無事に CPU の換装を終えることができてほっとしています。「どこかで失敗したら怖いなぁ」と非常に心配しながらの作業ではありましたが、手先不器用でも案外なんとかなるものです。

巷で言われている Alder Lake の反り問題についても、何も対策をしていませんが、特段冷えが悪いというようには感じておらず、むしろ i7-8700 の時よりも、高性能になった分、高負荷になる場面がほとんどなく、同じことをしている限りは、発熱量が減っているような印象すらあります。まあ、この部分はもうしばらく様子を見る必要はあるだろうと思ってはいますが、実際に試してみて、すぐに大騒ぎする必要は無いだろうという見解です。

今回は 6.5 万円ほど掛けて i7-12700 に換装したわけですが、総合的な面で大満足でした。いろんな操作が軽快になっただけではなく、従来よりも CPU クーラーが静音になり、起動も早くなり、良いことづくめだったと思います。

i7-12700 への換装に関するお話は、これで一旦おしまい。めでたしめでたし。

蛇足: BTO PC を購入することについて

最初にいきなり自作 PC から入るのはハードルが高いので、初心者だけど興味のある方は、届けばすぐに使える ATX サイズの BTO PC から入るのがいいと思います。ATX サイズは少し大きいですが、パーツの自由度が高いため、後々困ることが少ないです。

ただ、世代更新のたびに BTO PC を新しく買い直すのもいいですが、私のように、最初だけ BTO PC を購入して、掃除の際などにパーツ配置などを学びながら使いつつ、性能などに不満を持ったら、自分で徐々に換装していくのもいいと思います。
その方が学びがあり、自作 PC をイチから作るときの知識にもなりますし、何より自分の PC に対する愛着も増すと思います。

あと、外したパーツは故障していない限り、別の PC に組み込んだり、中古として売却したりして、再利用することができるので、SDGs への取り組み的にもバッチリですね*7

初心者の皆さんも、色々試行錯誤しながら、デスクトップ PC を触ってみませんか。

 

この記事はこれで本当に終わりとさせていただきます。乱文かつ長文な記事にお付き合いいただき、有難うございました。

次の記事はいつになるかわかりませんが、またお会いしましょう。

*1:このあたりのサイトが分かりやすくまとまっているとの情報がありました。

*2:K 付き CPU 型番にはリテールクーラーが無いので絶対に CPU クーラーは別途購入が必要

*3:逆に言えば、i3-12100 などの廉価型番で風切り音が気にならないのであれば、リテールクーラーで十分冷やしきれます。

*4:有識者の間では、虎徹くらいの安価なヒートシンク空冷だと、ヘビーな用途には冷却が追いつかないと言われていますが、正直普通に使う範囲であれば、入門としてこれで十分です。これでも足りなければ、その時点で別なものへの交換を考えてみてください。

*5:調べると結構忘れてる人が多いみたいですが、どうやらまったく冷えなくなるようです。常に 100 度暴走状態みたいになりますので、確実に CPU の故障にもつながります。

*6:ただし、この方法は、内蔵グラフィックス無しな末尾 F 付きの CPU ではできません。

*7:…と、こじつけだろうと言っておかないといけない世の中、ぶっちゃけ辛いものです。